この世の中を去った先に

何を見つけるのだろうか,何を求めるのだろうか…

自身の身を砕き,心拍を停止させるのは


ずっと考えてました,改めて考えてました

人の終わりについて,その選択を選び,人目につく場所
で生を終わらせる事をーーーーーーーーーー…


四月一日に,岡山駅で人身事故が起こったんです

丁度駅のホームに到着して,何時ものように職場まで
通勤しようとした矢先に放送が来て,上記の内容を
聞き,電車が全て止まりました

電車通勤して分かった事は人身事故は数多く,その度
に動きを止められ,予定を狂わされ,長時間拘束される
で在ろう人々の顔が酷く顰(しか)めます

あの時も放送が終わってから,蜘蛛が散るように人々
が枝分かれをし,私も会社に相談をしてはお休みを
いただいた日でした


新たな門出を祝い,日本では節の始まりとしての日に
人身事故,早朝に起きたエイプリルフールとしては
悪趣味な出来事

あの世に門出した人が頭から離れられず,今まで
公共の場で身を砕いた人々の放送,"迷惑"だと舌を
打つ人々,被害者な駅員さん達の歩みをホームで眺め
る日に思う

様々な作品で溢れかえっては,手垢に塗れた"どの命も
同等に大切だ"とは全く思わない

生まれた命をどう使おうかなんて本人次第で,
芽が出た場所の環境下や与えられる養分で,その花は
否応無しに育つ

いじめっ子と いじめられっ子の魂の重さが同等だな
んて思考停止もいいところで,人を助ける人と人を
貶める人の命が対等だなんて実に爆笑モノで,

その度に循環について深く考えさせられ,自害した人
の深い苦悩や,死を早めた決意を想って尚,

私は"非常に勿体ない"って、とても感じて居る

だって、私の作品も知らずに,この先私が手掛け続け
る作品も知らずに,その場で死んだのだから

実に勿体ないって,そう思ってる


茎を手折った切り花を天秤に乗せて,人の内面に揺ら
めく深海の奥底に生まれた真珠ですら,本人は分から
ないのかも知れない

塩辛く、暗くて寒い海の奥底で,硬い殻に覆う内臓で
在ったとしても,それでも閉じたままでは生きられず,

必ず異物が侵入し,柔らかなモノばかりでは無いから
こそ,その綺麗な内臓に傷が付く

内臓を深く抉(えぐ)り,取り出せれ無くなる程の破片
に酷く苦悩し,自力で外す事が出来無い故に痛みを
秘めたまま,その破片を体内に共存させて行く

そして時間と共に,美しい真珠へと造り替えられて
行くのです


日が差す場所では けして行う事が出来無い繊細なる
作業,埋め込まれた破片の大きさや,
その器の大きさに因って真珠の存在や彩り,価値すら
も変わって行き,それに触れられるのは,

その貝に認められた人だけだと思う

けして土足で踏み上がり,両手で殻をこじ開けては
金になるかを確認して良いモノじゃ無いし,それを
首にさげては見せ物にするべきでは無いのでしょう
し、

あえて意図的に,自身の欲の為に貝を傷つけては真珠
を造らせる,その行為に反吐が出る

何の為に生まれたのだろうか,何の為に苦しんで,何の
為に心は存在したのだろうか…


拍手,有難うございました

 

 

 

 



Copyright(C)2020-2024. tankyu-nichiwa. https://www.yuki67hayashi.art/

Master, Yuki Hayashi.