小説/詩(Novels/Poems)

唯々眠りたかっただけなのだ、

ほころぶ花々に包まれて、淡く薫る蜜雨(ミツウ)に見送られながらも この悪夢の奥底に立ち住まう楽園に辿り着きたかったのだ 軋む身体に何を問う。 何を求め、何から逃げまどえば良いのだと問うのだ。 この我が身へに、と。 蛹(サナギ)から蝶となる可能性と対とば…

アイカナシヤ

あい、哇(アイ)、娃(アイ)、哀(アイ)、相(アイ)、愛(アイ)、阨(アイ)、怨(オン)_____________…喉から強く望んで居るのにも関わらず、自身の口から出て来るのは言の葉無き熱き呼吸音のみ。この部屋に無情にも響き渡る睦事じみた戯事。間(アイ)愛(カナ)しや、 間(アイ)悲(カナ)しや、…

歓喜な色を潜める事もせず、

彼女は私に笑みを浮かべては、その白雪のような冷たい頬を赤く、 熱く染めあげた。 同じ空間に居ると云うのに、彼女と私の周りだけが異様に熱い。 年季の入った気に入りのヨレたシャツが肌に張りつき、長年連れ 添った傷だらけの相棒を持つ右手の汗にも嫌悪…

花束を贈ろう

貴方に一片の思いを込めて、私は花束を贈ろう。 貴方から見て、この花はどんな言葉を伝えるのだろうか。 将又、私同様に、何一つも発しないのだろうか…。 鮮やかにめかし込まれたリボンがまるで、宙に舞う二対の蝶のようだ。 美しく巻かれた包装紙が、子を抱…



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Master, Yuki Hayashi.